ここ数年、私の事務所に会社経営者の方々から労使間のトラブルに関する相談が頻繁に持ち込まれるようになりました。毎年、減っている感じはありません。増加していると思われます。
その中でも最近の傾向として、法律上の権利を最大限主張するような社員が散見されることが特徴のひとつとしてあげられます。
そして、「ちょっとそれはどうなの」、あるいは「そこまで主張するのか」という感じの権利の主張が見受けられます。
これは雇用形態の変化、若い世代の方々の会社に対する帰属意識の低下、そして何より現在の若い方を中心とする従業員の方々がインターネットやSNSを通じて高度な情報を身につけていることに起因していると考えられます。
これに対して会社経営者の皆様は効率的な対抗策が準備できていますでしょうか?
なかなか日頃の忙しさから、わかってはいらっしゃいますが後回しになっているというのが実情ではないでしょうか。
例えば「うちは就業規則があるから大丈夫」という経営者の方がいらっしゃいますが、それはインターネットでダウンロードしたもの、役所でもらってきたモデル就業規則、書店で買ってきた穴埋め式のものであったりします。
しかしこれらは模範的なもの言い換えれば従業員の側に立って作られたものであるため、情報を身につけた従業員につけいる隙を与えてしまい、かえって身勝手な主張、会社にとってやる必要のないことまですることになりかねません。
これではせっかくの会社を守るための就業規則もその役割を果たしているどころか会社にとって、潜在的なリスクを抱え込んでしまっているのです。
また従業員の方々は労働基準法という強力な法律によってその権利を守られています。
しかし、この法律はかつての工場労働者を守るために作られた法律の流れをくんでいます。現在の事業はさまざまな業種があり、製造業に勤務する労働者のために制定された法律で適用されても対応できないことも出てきてしまいます。さらに、現在のようなグローバルな競争時代においてはこのような明治時代の流れをくんだ法律が現代の会社にマッチしているとはとても思えません。
このような会社を取り巻く情勢の中、会社を守る効率的な方法は【就業規則会社防衛型】を作ること’そして‘その規定を適宜、運用していくこと’ではないかと考えます。
会社経営者の皆様にはどうぞ‘就業規則 会社防衛型’をご採用いただき、リスク管理を行っていただきたいと思います。
就業規則の本質は会社秩序を守るためのルールの明示と従業員の権利の明示にあるとわたくしは考えています。しかしながら、昨今、会社秩序を守ることに過度に傾倒しすぎた就業規則や従業員の法定の権利をあえて明示しない就業規則も散見されるようになってきました。
ところで昨今の少子化を原因とする人手不足から従業員の確保、定着にご苦労されている経営者さまも多くなってきました。このような時代に果たして今まで通りの就業規則でいいのか?という疑問も生じてきました。
このようなことから当事務所では会社秩序を守るのはもちろんのこと、従業員の権利の明示をしっかりとして、それを実現させるときは実現。
従業員に対し、会社が懲戒規定を適用したときに従業員が会社の処分に不満があるときは不服申し立てができる制度を入れることにした就業規則を作成することにいたしました。
これがこの 【就業規則 会社と従業員協調型】 になります。